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仙山線

新川ライン訪問記


平成14(2002)年4月28日、八ツ森駅から奥新川駅までのハイキングコース「新川ライン」を歩いた訪問記です。
八ツ森駅に停車する列車は9:50山形行と15:15の仙台行の1日わずか2本。 しかも4月27・28・29日と5月3・4・5・6日しか停まらないという列車での訪問難度超A級の駅。 来年も列車が停車するという保証はありません。 こんな駅ですので、半ば強引に訪問してきました。

 

八ツ森駅15:15着の列車で下車したのは自分1人だけ。まあ午後3時過ぎからハイキングをはじめようというヤツはいないだろうけど。

築堤上のホームから見下ろすと車が数台。「なんだ、車で来れるじゃん」とちょっと拍子抜け。

駅の写真を数枚撮って、奥新川駅に向けてハイキングコース「新川ライン」に挑む。

ホーム出口にいきなり「新川ライン入口」と案内が。案内に沿って駅の裏側に回り込み、少し進むと人しか歩けないような小路になる。さらに進むと数人の人とすれ違った。この日八ツ森駅に停車する列車はもう無いので車で来ているのだろう。いきなり人とすれ違ったので結構人気があるのかな、と思いつつ進む。

坂を下って行くと川のほとりに出た。これが「新川川(にっかわがわ)」か。この川に沿って歩けばいいんだな。ここからいよいよハイキングスタート。

ところが河原の石がゴロゴロしているだけで路など無く、どう行けばいいのか分からない。しかしよく見ると河原の石に黄色のペンキで矢印が書いてある。「?」と思いつつ矢印に沿って進むとたしかに路は無いけどどんどん進むことができる。

八ツ森駅 新川ライン

▲黄色いペンキで道案内

なんとなくこのハイキングコースはどんなところか分かってきた。とにかくかなり自然に近い。河原のまん中や、岩の上、とにかく歩けるところを進んで行く感じ。たまに本当に歩けないようなところは木の板を渡してあったりしているが、他に歩きやすく整備してあるところなどほとんどない。

八ツ森駅 新川ライン

▲はしごも登ります

とりあえず川に沿って進めばいいので路に迷うことはない。たまに川から離れる箇所もあるがそういう所にはちゃんと黄色い矢印か案内板がある。

途中、濡れている岩があって、その上を通ろうとしたら足がすべって1メートルほど転落してしまった。こんな誰もいないところで怪我をしてしまってはマジで命にかかわる。

八ツ森駅 新川ライン

▲この塗れた岩から転落してしまいました

足に擦り傷を負ってしまったが歩くのに影響なかった。また、落ちたところが川でなかったのも不幸中の幸いだった。しかし本当に冷や汗が出た。

とにかく、その後も岩を登ったり降りたり、歩きにくい河原の石の上を進んだり、結構ハードだった。

途中の吊り橋では結構ゆれてスリルがあった。橋は補修されているようで渡るのには不安はなかった。

1時間ちょっと歩いてようやく川の対岸に一般道路が見えた。

さらに少し行くと最後の吊り橋があり、その向こうにはキャンプ場があり人も結構いる。「新川ライン」踏破だ。ほっとした。

このキャンプ場から奥新川駅までまだ1キロほどあるが、そこからは未舗装ながら車も通れるしっかりした道路なので楽勝。

15分歩いて無事、奥新川駅に到着した。 結局、「新川ライン」では、釣りをしているおじさんが1人いたほかは全く人に会わなかった。

八ツ森駅から奥新川駅への行程
 15:15 八ツ森駅到着
 15:20 八ツ森駅出発
 16:30 新川ラインを抜け、
     奥新川のキャンプ場到着
 16:45 奥新川駅到着

【景色】
とにかく水がきれいです。そしてこの季節は新緑がたいへんきれい。追良瀬渓流みたいな感じでなかなかの穴場だと思いました。

八ツ森駅 新川ライン

八ツ森駅 新川ライン
▲八ツ森駅の「新川ライン」道標。

 

八ツ森駅 新川ライン
▲八ツ森駅裏にあるハイキングコースの案内板。

 

八ツ森駅 新川ライン
▲「新川ライン」スタート地点

 

八ツ森駅 新川ライン

八ツ森駅 新川ライン

八ツ森駅 新川ライン

▲「新川ライン」の景観

 

八ツ森駅 新川ライン
▲中間地点の吊り橋

 

八ツ森駅 新川ライン

▲「グレートストーン」

 

八ツ森駅 新川ライン
▲「グレートストーン」の近くの吊り橋を渡るとゴールまでもう少し

 

八ツ森駅 新川ライン
▲ゴールの吊り橋。橋の向こうが歩いてきた「新川ライン」

 

八ツ森駅 新川ライン
▲奥新川駅到着

 

令和2(2020)年12月、新川ラインの廃止が発表されました。落石や倒木、吊り橋の構造に問題があり、安全な状態を維持することが困難なためということです。後に吊り橋も撤去されたということです。

また、奥新川キャンプ場も、施設の老朽化等の理由により、平成29(2017)年3月末で閉鎖されました。

 


 

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